町屋をリノベーションした飲食店や宿泊施設、おしゃれですよね。
京都に多いイメージですが、意外にも大阪にも町屋があることをご存知でしょうか?
それは大阪市の「空堀」と呼ばれるエリア。
近隣にある空堀商店街や松屋町筋商店街などの商店街が、古き良き大阪の風情を感じさせる人懐っこいローカルな雰囲気を醸しています。
反面、商店街から外に足を向けるとレトロな町屋を改装したレストランや雑貨店が並んでおり、近年では若者にも人気のスポットに。
本日紹介するのは、そんな空堀にあるチョコレート専門店「エクチュア からほり「蔵」本店」。
この記事では大阪在住の筆者が実際に店舗を訪れ、公式ホームページだけでは分からないエクチュア からほり「蔵」本店の基本情報やメニューについて説明しています。
お店に行く前にこの記事を読めば、エクチュア からほり「蔵」本店が何倍も楽しめますよ。
エクチュア からほり「蔵」本店の特徴
エクチュア からほり「蔵」本店は地下鉄長堀鶴見緑地線松屋町駅3号出口からすぐという好立地。
古民家「小森家住宅」を利用した複合商業施設「練-Len-」の一角、蔵にあたる部分で営業しています。
練は2003年2月にオープンし、2012年には母屋、蔵、表門が国の「登録有形文化財」に登録されました。
つまり、エクチュア からほり「蔵」本店がある場所そのものが文化財なのです。
見てください、この雰囲気!
ここが大阪の繁華街心斎橋からわずか2駅の立地にあるとは思えません。
エクチュアは取り扱い商品の種類も多く、店内に足を踏み入れると、たくさんの商品が迎えてくれます。
エクチュアが誕生したのは1986年。実に30年以上の歴史を持つ、大阪発祥の老舗チョコレートブランドです。
ヨーロッパで古くから愛され、親しまれている「チョコレート文化」の魅力を日本に伝えようと、オーナーシェフである植松秀王さんがオープンしました。
その信条は「ヨーロッパのものを再現するのではなく、日本の気候・風土の中で、日本人が食べておいしいチョコレートを作りたい」というもの。
また、秀王さんの息子である植松真央さんもエクチュアのショコラティエとして活躍しています。
真央さんはチョコレートの本場フランス、ベルギーで修行したあとに帰国。
エクチュアでショコラティエとして働く傍ら、エクチュアとは違うオリジナルブランド「Cru de M(クリュドエム)」を販売期間や販売店舗を絞って展開しています。
Cru de Mは、エクチュアが追求する和のテイストに、自身のヨーロッパ修行経験から得た洋のエッセンスを取り入れたブランド。
2019年の阪急バレンタイン博覧会では、島之内フジマル醸造所のワインとのコラボレーション商品を発表しました。
そして、植松真央さんといえば、イケメンショコラティエとしても有名です。
ひょっとしたらお店で会えるかも…!?と思うとチョコレートとは別の楽しみが増えそうですね。
エクチュアの由来
エクチュアのロゴ、とっても特徴的なんです。皆さんはご覧になったことがありますか?
そのモチーフはマヤ文明の古文書に出てくるチョコレートの神様・エクチュアだそう。
最初に見た時は私も「なんだろう?猿かな?」と不思議に思ったものでした。
その姿はインパクトたっぷり。一度お店を訪問してからは、エクチュアの紙袋を手に下げている方を見かけると、そのロゴを見て「エクチュア!」とすぐ気づくようになりました。
そしてパッケージだけでなく、チョコレートの神様エクチュアはこんなところにも。
ひょっとしたらここ以外にもいるのでしょうか?
お店の中で隠れエクチュアを探してみるのも楽しいかもしれませんね。
エクチュア からほり「蔵」本店のおすすめ商品
塩チョコレート
エクチュアの看板商品といえばこちら、塩味を効かせたタブレット型のチョコレートです。
ベルギー産クーベルチュールチョコレートに旨みたっぷりの室戸の塩が掛け合わさってできた塩チョコレートは、ミルクとビターの2種類。
中でもミルクはお店の人気ナンバーワンだそうです。
私もミルクを買ってみました。
まず、見てびっくり。
表面に塩がまぶしてあります!
一口食べてみると、まずミルクチョコレートのまろやかな甘さが広がります。そして次にやってくるのがぴりっとした塩のしょっぱさ。
時々感じるじゃりっとした塩の食感も良いアクセントになっています。
塩チョコレートはリピーターが多く、生産が追いつかないほどだそうですが、それも納得の美味しさ!
癖になる味です。
塩スイーツ好きな方にはぜひ食べてみてほしい!
2016年には関西テレビ放送の「関ジャニ∞のジャニ勉」で関ジャニ∞のメンバーの2人が訪れ、こちらの塩チョコを試食したことでも話題になりました。
プラリネ(ボンボンショコラ)
エクチュアではボンボンショコラのことを「プラリネ」と呼びます。
多くの場合、ナッツを使ったチョコレートのことを「プラリネ」といいますが、ベルギーでは中に詰め物をしているチョコレート(ボンボンショコラ)のことを「プラリネ」と呼ぶのです。
エクチュアでベルギー風の呼び名を使用しているのは、商品にベルギーのクーベルチュールを使用していることに起因しているのでしょう。
エクチュアのプラリネ(ボンボンショコラ)は比較的粒が大きくて甘味が強く、ビターチョコレートでもそれなりの甘みを感じました。
ショコラトリーのチョコレートだからといって身構えたり肩肘はったりすることなく食べられる、ほっとするような親しみのあるお味です。
エクチュアが目指す「日本人が食べておいしいチョコレート」とはなるほどこういうことか、と頷かざるをえません。
また、お店の方にお話を聞いたところ、最近は女性ショコラティエールもいらっしゃるそうで、その方が作るプラリネもショーケースに並ぶことがあるそうです。
そのショコラティエールはこちら、前田加奈さん。
少しお調べしたところ、2018年ジャパンケーキショー第4部コンフィズリー部門で連合会会長賞を受賞した実力派。
2020年のバレンタインには加奈さんが担当したプラリネ(ボンボンショコラ)が限定商品として登場したそうです。
エクチュアのハイシーズンはやはり冬、バレンタインの時期。
それ以外の時期は1階もフロアの半分程度がカフェスペースになっていますが、冬になるとそのスペースにもすべて商品が並べられるとのこと。
私がお店を訪れたのは夏の終わりごろでしたが、そのころにもお店を訪問してみたいものです。
店内を埋め尽くす数多のチョコレートは壮観でしょうね。
エクチュア からほり「蔵」本店のカフェ情報
エクチュア からほり「蔵」本店は2階と1階の一部がカフェになっています。
カフェ利用の場合はショップのスタッフの方にその旨声をかけましょう。
町屋の蔵部分を利用した店内の内装は木のこげ茶色と漆喰の白色のコントラストが映え、温もりを感じさせるレトロな雰囲気。
2階へ上る階段の横は吹き抜けになっており、そこに面したカウンター席は広々として解放感すら感じます。
古いチョコレートのパッケージやポスターが店内のいたるところに飾られ、それがまたレトロで可愛い!
天井が高いせいかフロア全体を広く感じてリラックスできるため、思わず長居してしまいそうです。
また、スタッフの方がゆったり落ち着いた口調で丁寧に接客してくださるのも好印象でした。
カフェのおすすめメニュー
エクチュア からほり「蔵」本店ではランチメニューも用意されていますが、注目すべきはカフェメニュー。
ケーキやパフェ、チョコレートセット、フロートなど、豊富なメニューが用意されています。
中でも人気はパフェ。
定番の「オリジナルパフェ」はSNSでも目にすることが多いのではないでしょうか。
チョコアイスとバニラアイスに温かいミルクチョコレートを掛けたこちらのパフェは、がっつり甘味とチョコレートを堪能したい時に最適です。
ついついその姿を写真に収めたくなるところですが、注意がひとつ。
上にかけたチョコレートはすぐに固まってしまいますので、その前に一口食べてみてくださいね。
定番商品の他には月ごとに入れ替わるシーズン商品があります。
毎月商品が変わるとなるとかなり忙しいと思うのですが、その姿勢は顧客を飽きさせない企業努力そのもの。
バレンタインには数量限定の秘密のメニューも登場するようですので、リピーターが多いのも頷けます。
エクチュア からほり「蔵」本店の基本情報
住所 | 〒542-0012 大阪市中央区谷町6-17-43 練−LEN- |
アクセス | Osaka Metro長堀鶴見緑地線「松屋町駅」3号出口右手石段上がりすぐ |
TEL | 06-4304-8077 |
営業時間 | 平日/11:00~22:00(カフェラストオーダー 21:30) 日・祝日/11:00~21:00(カフェラストオーダー 20:30) |
定休日 | 水曜日 |
席数 | 約40席 |
URL | http://www.ek-chuah.co.jp/ |
オンラインショップ | http://www.ek-chuah.co.jp/products/list.php?category_id=0 |
SNS | / |
料金 | ボンボンショコラ1個税込324円、塩チョコレート50g税込1,080円、オリジナルパフェ税込1,100円 など |
- 新型コロナウイルス感染症対策のため、営業時間等が変更になっている可能性がございます。詳細は直接店舗へお問い合わせください。
松屋町駅3号出口の階段を登りきったあと、そのまま幹線道路沿いに歩いていってしまうと遠回りになってしまいます。
近道をするには、階段を上って行きましょう。
松屋町駅3号出口の右手に目立つ病院の看板が見えると思います。その隣、一見すると建物の敷地のように見えるのですが、通路になっていますので、その階段が近道です。
階段を上りきると、エクチュア からほり「蔵」本店が目の前に!
この他、大丸心斎橋店、大阪高島屋店、もりのみやキューズモールBASE店があります。
もりのみやキューズモールでは、そこでしか食べられないソフトクリームの取り扱いがありますので、気になる方は足を延ばしてみてくださいね。
また、公式オンラインショップの他に高島屋オンラインストアからの購入も可能です。公式オンラインショップより送料がお得になる場合がありますので、遠方にお住まいの方は是非ご利用ください。
まとめ
大阪発祥の老舗チョコレートブランドエクチュアの魅力をお届けしました。
日本人に合うチョコレートを探求するエクチュアにとって、エクチュア からほり「蔵」本店の古い日本家屋はまさにぴったりの佇まいです。
その雰囲気と、繁華街から近いものの少し離れる立地のためか、若い方だけでなく年齢層が高めの方も利用されているようでした。
日々の喧騒から抜け出して、レトロな雰囲気と甘いチョコレートに癒されに行くのに最適なお店です。
- 味:
- 見た目:
- 雰囲気:
- コスト:
- 接客:
落ち着いた雰囲気の中でゆったり過ごせるので、カフェ利用がおすすめです。
また、お近くにはUHA味覚糖が手掛けるチョコレート専門店「Cagi de rêves(キャギドレーブ)」もありますので、チョコレート巡りもおすすめですよ。